【契約違反で退去に?】賃貸マンションの事務所利用はできる?

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賃貸マンションの事務所利用は契約違反?


賃貸マンションの事務所利用は契約違反?


一人起業によるスモールビジネスや在宅ワークへの移行などに伴い、自宅を事務所にしたいという人が増えています。


しかし、賃貸マンション事務所にするとなるといくつかの問題が出てきます。


そこで、事業を始める前にチェックすべき項目をまとめました。



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  • テナント情報に詳しいプロのポイント

    賃貸専門家:古川 真史

    資   格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士

  • 奈良在住25年以上。宅地建物取引士・賃貸経営管理士の資格保有。ルームアドバイザーとしてのキャリア18年以上の大ベテラン。不動産賃貸の関連はすべて媒介経験あり。奈良出身ではないのに奈良まほろばソムリエ検定(奈良通1級)取得する奈良への溺愛っぷり。奈良マニアの古川より独自な目線で賃貸情報を多数お届けします。



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    賃貸マンションの利用規約はチェックしましたか?


    賃貸マンションの利用規約の確認


    賃貸マンションは賃貸物件である以上、所有者である大家さんや管理会社が定めた利用規約に基づいて利用することが義務付けられています。


    利用規約によって使用用途が明記されており、「居住用」「事務所可」「店舗可」といった用途について書かれています。


    当然、「事務所可」や「店舗可」の物件で事業を営むことには何も問題はありません。


    しかし、「居住用」と規定されている場合、事務所として利用することが難しい場合や、事務所としての利用内容によっては管理者との相談で契約変更などによって実現できる場合もあります。


    理由は後述しますが、もしも無断で事務所利用を始めてしまった場合、契約違反と判断されると最悪の場合で強制退去となる可能性もあります。


    どの様な形であれ、居住用のマンションで事業を営む場合には利用規約の確認や管理者への確認を怠らないようにしましょう。






    自宅兼事務所での利用はどうなるの?


    自宅兼事務所での利用は?


    「居住用」の賃貸物件に居住せず、事務所としてのみ利用する場合は当然ですが契約違反になります。


    自宅などで起業するSOHOなどの場合、パソコンさえあればどこででも事業が営めることもあり、居住用物件を「自宅兼事務所」として利用することを考える人が大半です。


    この場合、在宅ワークやテレワーク、職場から持ち帰った仕事を自宅で行うことと実際に行われる内容にはそれほど大きな差はありませんが、それでも「住宅専用の物件を住居兼事務所として利用するのは契約違反になってしまいます」という意見も多くあるのです。


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    これには理由があり、その賃貸マンションが居住用として登記されているか、事務所用として登記されているかで大家さんが負担する税金の額が上がります。


    もしも無断で居住用物件を事務所として利用し事業を営んでいた場合、大家さんの脱税と取られてしまう場合があるため、重大な契約違反として判断されることになるのです。


    加えて、賃貸物件契約時に加入する火災保険なども、居住用とは契約内容や金額が大きく異なります。


    そのため、「居住用」として契約した賃貸マンション事務所や店舗として利用するとなると、賃貸契約そのものの見直しが必要になる場合があります。


    しかし、法人化せずに小規模な事業を営む場合、固定費を抑えるために自宅兼事務所として利用したいという意見はもっともです。


    まずは大家さんに事務所利用ができるように変更ができないのか、相談をしてみるのが良いでしょう。


    先に説明した通り、税負担が上がるため家賃は上がるかもしれませんが、契約違反でとがめられたり自宅を失うような事態になるリスクを考えればきちんと許可を得て事業を始めるのが良いでしょう。


    それに、後々で法人化して事業を行う場合には開業届を出す必要がありますが、居住用賃貸物件の住所では開業届は受理されません。


    事業用物件として契約することで、法人化後でも住居を移すことなく事業が継続できます。


    将来を見据えた開業、事業計画を立てておくと良いでしょう。






    事務所利用ができない場合はどうすれば?


    事務所利用ができない場合は?


    現在住んでいる賃貸マンションを自宅兼事務所にすることができない場合や条件の合う事務所可物件が見つからない場合、現在の最適な答えは「レンタルオフィス」や「バーチャルオフィス」の利用です。



    レンタルオフィスとは?

    事務所可物件の小規模なもの、と考えると分かりやすいサービスです。


    フロアに4帖程度からの事務所用個室が用意されており、オフィス家具や空調、通信環境などは設置済みが一般的です。


    パソコンを持ち込めばすぐにでも事業を始められるという状態で貸し出されることが多く、共用の会議室なども用意されているなど、来客への対応などもしやすいようになっています。


    登記が可能なレンタルオフィスも多く、自宅が事務所利用不可な場合や、事務所可物件への引っ越しをするまでの繋ぎとして利用することも可能です。


    設備が充実していたり光熱費なども賃料に含まれるというメリットがある反面、賃料が5万円前後からと少し高額になるため、長期運用では賃貸事務所を利用した方が費用を抑えられる場合があります。


    また、都市部以外ではあまり展開されていないサービスというデメリットもあります。



    バーチャルオフィスとは?

    レンタルオフィスとは異なり、事務所スペースは借りずに住所と電話番号だけを借りるサービスです。


    そのため運用コストが安く、月額5000円程度から始められるサービスが殆どです。


    電話応対は携帯電話などへの転送やオペレータが対応し、届いた郵便物は自宅へ転送するなど、様々なサービスが利用できます。


    中にはバーチャルオフィスの住所で会議室だけを借りられるなど、商談での利用ができるサービスを用意しているところもあります。


    こちらも所在地は都市部に多いですが、全て遠隔で契約を進めることもできるため、実際の事業は郊外で行いながら住所だけは都市部の企業として展開することもできます。


    法人化のため登記をする場合、できないバーチャルオフィスもあるため、事前確認を徹底しましょう。






    賃貸マンションの店舗可はさらに困難?


    賃貸マンションの店舗可はさらに困難?


    個人経営で始める方が多い事業の中に、ネイルサロンやエステサロンといったものがありますが、来客のある事業は事務所可物件での利用も制限されている場合があります。


    特に、ネイルに使用する塗料やエステにつかうオイルなど、建物の汚損や異臭といった問題が起きやすいだけでなく、不特定多数の人間が出入りするため防犯上の問題が考えられるため、店舗としての運用を禁止されている賃貸マンションが殆どです。


    大家さん次第で対応してもらえる場合もありますが、突然マンション内に見知らぬ人の出入りが増えれば住民どうしのトラブルにも繋がるため、頻繁に来客のある事業を行う場合は店舗可の事業用物件の契約を優先的に検討するようにしましょう。






    賃貸マンションの事務所利用はできるのかまとめ


    賃貸マンションの事務所利用はできるのかまとめ


    まず、居住用の賃貸マンションに住んでいる場合、事業を始める段階で必ず契約書の利用規約を確認することを忘れないようにしましょう。


    そのうえで、居住用と明記されている場合は大家さんと相談しましょう。


    事務所として無断利用することは、契約違反での退去を迫られたり、大家さんに多大な迷惑をかけてしまう可能性がありますので、絶対にやめましょう。


    不安であれば、元から事務所利用が可能な物件や事業用物件として貸し出されている賃貸物件を探しましょう。


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      賃貸専門家:古川 真史

      資   格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士

  • 奈良在住25年以上。宅地建物取引士・賃貸経営管理士の資格保有。ルームアドバイザーとしてのキャリア18年以上の大ベテラン。不動産賃貸の関連はすべて媒介経験あり。奈良出身ではないのに奈良まほろばソムリエ検定(奈良通1級)取得する奈良への溺愛っぷり。奈良マニアの古川より独自な目線で賃貸情報を多数お届けします。

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