【飲食店の設備容量確認は必要?】開業前の注意点と対策を詳しく解説!
「飲食店開業準備」見落としがちな「設備容量」チェックしないとこんなトラブルが!

飲食店を開くとき、メニューや内装ばかりに気を取られていませんか。
実は、設備容量――電気やガス・水道の「使える量」の確認は重要なのです。
オープン後に後悔しないための設備容量チェック、どのようにすべきなのでしょうか。
要点まとめ
飲食店の設備容量とは?
飲食店の設備容量とは、物件で一度に使える電気・ガス・水道の上限で、開業前に確認しないと営業トラブルにつながる可能性があります。
①電気容量不足はブレーカー落ちや営業中断の原因になる
②排水能力不足は厨房の水漏れや衛生面の問題につながる
③空調設備に必要な電力も事前確認が必要
④契約前に設備容量と機器スペックを照合する
⑤将来の機器追加も見据えて余裕を持つ
5つの要点も含めて、詳しく解説していきます。

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テナント情報に詳しいプロのポイント
賃貸専門家:古川 真史
資 格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士
奈良在住25年以上。宅地建物取引士・賃貸経営管理士の資格保有。ルームアドバイザーとしてのキャリア18年以上の大ベテラン。不動産賃貸の関連はすべて媒介経験あり。奈良出身ではないのに奈良まほろばソムリエ検定(奈良通1級)取得する奈良への溺愛っぷり。奈良マニアの古川より独自な目線で賃貸情報を多数お届けします。
設備容量を確認していないと……オープン後に起きる「悪夢」

営業中にとつぜん電気が使えなくなる
「営業中に、いきなりお店のブレーカーが落ちた」
設備容量をちゃんと確認していないと、こんなトラブルが起きてしまうかもしれません。
冷蔵庫を動かしながら、電子レンジで温めて、食器洗浄機を回して……飲食店の厨房では、複数の電気機器を同時に使うのが当たり前です。
でも、一度に使える電気の量には制限が設けられています。
その上限を超えてしまうとブレーカーが落ちて電気が使えなくなってしまうのです。
お客様がいる時にこんなことが起きたら、料理の供給が止まります。
冷蔵庫も止まります。
レジも使えません。
頻繁に起こるようなら、最悪営業を中断せざるを得なくなります。
こうした事態は「電気をどれだけ使えるか」を事前に確認していれば防げたはずのトラブルです。
忙しい時に厨房が水浸しに
電気以外に、設備容量に関することで多いのは水のトラブルです。
シンクで食器を洗う、食洗機を回す、製氷機が動く――飲食店では大量の水を使います。
そして、使った水は排水されます。
問題は、その水を流す配管の太さや処理能力です。
一度に流れる水の量が処理能力を超えてしまうと、排水が追いつかずに逆流したり、床に溢れ出したりします。
特にピークタイムのように忙しい時間帯は、水の使用量も一気に増えるので、リスクが高まります。
水が溢れれば、作業が止まります。
床が滑りやすくなって危険です。
衛生面でも問題になります。
「排水能力がどれくらいあるか」を最初に確認しておかないと、こんな事態を招いてしまいます。
夏場にエアコンが効かないという悲劇
厨房は火を使うので、どうしても暑くなります。
夏場なら、エアコンなしでは作業になりません。
当然のことながら、空調設備を動かすのにも電気が必要です。
しかも、冷房をフル稼働させるとなると、かなりの電力を消費するのです。
他の機器と合わせて稼働させたら電気が足りなくなり「空調がぜんぜん効かない」「空調を動かすとブレーカーが落ちてしまう」などといった状況になると、暑い中で無理して作業するか、営業を諦めるか、という選択を迫られます。
スタッフの健康にも関わる問題ですから、空調が正常に使えるかどうかは、絶対に見落としてはいけないポイントです。
そもそも「設備容量」って何のこと?

物件ごとに決まっている上限がある
設備容量とは、簡単に言うと「その物件で一度に使えるエネルギーや水の量」のことです。
電気なら「何アンペアまで使えるか」
ガスなら「どれだけの火力が出せるか」
水道なら「どれくらいの量が流れるか」
それぞれに上限があります。これは物件によって違います。
新しいビルなら十分な容量が確保されていることが多いですが、古かったり小さかったりする物件だと、思ったより少ないことも。
物件を借りる前に「この場所でどれだけ使えるのか」を確認することが大切です。
調理で使う設備それぞれに必要な量がある
厨房で使う機器を動かすには、それぞれ「これだけのエネルギーが必要」という量があります。
例えば、IHコンロは電気を大量に使います。
ガスのオーブンなら、ガスの供給量が十分でないと火力が出ません。
食洗機は電気と水の両方を使います。
こうした機器を複数同時に使うとなると、必要な設備容量の合計がどれくらいになるかを計算しなければなりません。
その合計が物件の上限を超えていたら、全部を同時には使えないということになります。
余裕を持った計画が安心につながる
設備容量が「ギリギリ足りる」という状態では危険です。
なぜなら、後から機器を増やしたくなることもあるからです。
冷蔵庫をもう一台追加したい、新しいメニューのためにオーブンを導入したいなどといったとき、容量に余裕がなければ諦めるしかありません。
開業時には少し余裕を持った想定にしておくことで、後々の拡張や変更にも柔軟に対応できます。
物件選びと設備選びでやっておくべきこと

契約前に物件の設備容量を確認する
「気に入った物件が見つかった!すぐ契約しよう」こうなる気持ちは分かりますが、一旦落ち着いて検討しましょう。
物件の設備容量の確認は最重要ポイント。
不動産会社や物件のオーナーに聞けば、教えてもらえるはずです。
もし営業に必要な容量に足りない場合、増設工事が必要になることもあります。
費用はどれくらいかかるのか、そもそもその工事ができる物件なのか。
こうした情報は、契約前に把握しておかないと、後で困ることになります。
導入する機器のスペックを事前に調べる
厨房に入れる機器選びは、「この冷蔵庫がいい」「このオーブンを使いたい」と、性能面だけで選んではいけません。
カタログや仕様書には「定格消費電力」「使用電圧」「必要なガス圧」「排水量」といった数字が必ず載っています。
これらのスペックを忘れずチェックして、建物の容量と照らし合わせて検討しましょう。
複数の機器を導入する予定ならば、それぞれの数値を足し合わせた合計が、物件の容量上限を超えないか確認してください。
電力会社やガス会社との調整も忘れずに
契約している電気やガスのプラン(供給量)が実際の使用量に合っていないと、設備容量のみを確保しても意味がありません。
電気の契約アンペアを大きくしたり、ガスの供給方式(都市ガスもしくはプロパン)を適切に変更したりといった手続きも、開業準備の一環として早めに済ませておきましょう。
タイミングとしては、機器選びと同時に進めておくのが望ましいです。
内装との設備容量とのバランスも考えておく

見た目重視で設備が犠牲になるパターン
おしゃれな店づくりは大切です。
でも、デザインにこだわりすぎて、設備のことを後回しにしてしまうと、後悔することになります。
例えば、壁をきれいに仕上げたら、配線や配管の点検口が確保できなくなってしまった。
天井のデザインを優先したら、空調の吹き出し口が妙な位置になってしまった――こういうケースは実際にあります。
内装の設計段階から「ここに配線を通す」「ここに排水管を設置する」といったインフラ設備の配置をきちんと考えつつ、そのうえでデザインにもこだわるバランス感覚が大切です。
厨房スペースの確保は妥協しない
「お店の客席エリアを広く確保したい」という気持ちは分かります。
でも、厨房などバックヤードが狭すぎると、設備の配置に無理が出てきます。
調理に使う設備は、それなりのスペースを必要とします。
作業動線も考えなければなりません。
電気盤や換気ダクト・給排水の設備も、きちんと配置できる広さが必要です。
お店の大がかりな設備の大半が置かれることになるのは、実はバックヤード側。
そちらの機能性と客席側の見た目の良さ、両方を満たすバランスを探すことが、長く愛される店を作る秘訣です。
将来的な変更も視野に入れておく
オープン時は小さな規模でスタートしても、人気が出れば機器を増やしたり、業態を変えたりすることもあります。
そのとき、設備容量にまったく余裕がなければ、追加工事が必要になり、しばらく営業を止めなければならないかもしれません。
最初から「あとで何か変えるかも」という前提で、少し余裕のある想定にしておくと安心です。
まとめ~長く愛されるお店にするために~

いかがでしたでしょうか。
今回は店舗開業にあたっての設備容量のチェックについて見ていきました。
飲食店を開くとき、メニューや内装の計画に夢中になるのは自然なことです。
でも、目に見えない部分――電気・ガス・水道の「使える量」を確認しておかないと、オープンしてから取り返しのつかないトラブルに見舞われることがあります。
導入する機器のスペックを調べる、物件の容量と照らし合わせる、電力会社やガス会社と調整する……面倒に感じるかもしれませんが、この手間を惜しまないことが、安心して営業できる店を作る基盤になります。
将来の拡張を見据えて余裕を持った計画にするといった視点も忘れず持つことで、長く愛される飲食店を実現できます。
開業準備の段階で、ぜひ設備容量のチェックを忘れずに行ってくださいね。
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