【プレオープンの目的は?】実地する際の注意点などを詳しく解説!
新規開店に見かける言葉「プレオープン」って?目的は?グランドオープンとどう違う?詳しく解説!

飲食店などのチラシで時々見かける言葉「プレオープン」
これは具体的にどんな内容を指し、どんな目的を持って実施されるのでしょうか?
「グランドオープン」とは、どのような違いがあるのでしょうか?
この記事では、飲食店でのプレオープンに関する内容を中心に、詳しく解説していきます。

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テナント情報に詳しいプロのポイント
賃貸専門家:木原 一憲
得意エリア:奈良市
奈良での不動産キャリア25年以上の実績。これまで15,000人以上にお部屋を紹介。一人暮らしから家族向けまで幅広い賃貸情報に自信あり。休日は奈良の綺麗な街並みや歴史ある神社・仏閣、美味しい飲食店を巡ること。愛車はKawasaki。渡り鳥並みにズバ抜けた方向感覚を持ち、目印となる建物を伝えれば住所をピタリと一致させる特技あり。賃貸の専門家として様々なノウハウを仕入れ発信中。
そもそも「プレオープン」とは何?「グランドオープン」との違いは?

プレオープンの「プレ」は「前」という意味を持つ言葉。
プレオープンとは、本格的な新規開店(あるいはリニューアルオープン)の前に、試験的に店を開き営業することを指します。
実施日数は、1日~数日間が一般的です。
多くの場合、プレオープンは1回のみ行われますが、最初のプレオープンで判明した問題点が改善されているかを確認するために2回以上プレオープンを行うケースもあります。
また「1回目のプレオープンでオペレーション確認して、2回目のプレオープンでは宣伝を行う」等、目的を分けて実施するケースもあります。なお「グランドオープン」とは、本格的な開店のことを指します。
プレオープンの目的って?

プレオープンには、主に二つの目的があります。
オペレーションの練習をするため
スタッフが十分にオペレーションの練習をしていたとしても、満席状態で時間に追われている状況の中で同じように動けるかはわかりません。
通常営業に近い状態で実践的な経験を積むために、プレオープンは有効です。
例えば飲食店であれば
「ホール担当やキッチン担当の動線に無理がないか」「料理を提供するまでの時間に問題はないか」「足りない物品がないか」
などの確認ができるほか、トラブル対応の練習ができる場合もあります。
一方、物販のみの場合などスタッフに複雑な動きがあまり要求されない業態の場合には、オペレーションを確認するためのプレオープンの必要性は低いと言えるでしょう。
グランドオープン前に店舗の宣伝をするため
例えば飲食店であれば、グランドオープン前に提供商品の味や店の雰囲気を知ってもらうことで口コミを広めてもらいやすくなり、グランドオープン後に集客しやすくなるというメリットがあります。
また、安定した経営を行っていくため、特に飲食店にとってリピーター顧客は重要な存在です。
まず一度でも店舗に来てもらえなければ、リピーターになってもらうことはできません。
商品が無料もしくは割引価格で商品が提供されることが多いプレオープンは、来店してもらいやすい貴重な機会です。
プレオープンを実施する際、注意すべき点とは?

プレオープンを最大限有意義な機会にするために、あらかじめ注意点を確認しておきましょう。
確認したい事柄に合わせて招待客を設定する
前の章でプレオープンの主な目的についてご説明しましたが、立地や店のタイプ・雰囲気などによって、プレオープンの目的はそれぞれ異なります。
招待客も、目的に合わせて設定することが大切です。
以下、目的ごとのおすすめの招待客設定を紹介します。
積極的な宣伝の機会として活用したい場合:著名人や近隣に住む一般客など
すでに何店舗も飲食店を経営していたり臨機応変に対応できるスタッフが入っていたりする等、オペレーションに心配がない場合、プレオープンは宣伝のために活用すると良いでしょう。
特徴あるコンセプトを打ち出した店やターゲット層を細かく絞っている店の場合は特に、コンセプトやターゲット層に合ったインフルエンサー・著名人を招待し、感想を発信してもらうことがおすすめです。
プレオープンの様子を各自のSNSで積極的に拡散してもらいたい場合は、招待客にその旨を伝えておきましょう。
お店側がプレオープン実施前にSNSアカウントを作っておき、招待客の投稿をシェアすればより効果的です。
住宅街の近くにあるお店など、近所の住民の評判を特に大切にしたい店舗の場合は、近隣にプレオープンのチラシを配ったりして、近隣の一般客を招待すると良いでしょう。
アンケートなどを配布して感想も集めると、グランドオープン前の改善にも生かせます。
広く宣伝しすぎると店内に招待客が入りきらない可能性もあるので、その点には注意してください。
率直な意見を聞きたい・リラックスした状態でオペレーションを練習したい:友人や家族など
あまり親しい間柄でない著名人やインフルエンサーのみをプレオープンに招待した場合、料理の味や内装について厳しい意見を集めることは難しい場合もあります。
友人や家族など近しい間柄の人のみに招待客を絞れば、率直な意見を聞きやすくなるでしょう。
また、特に初めて飲食店をオープンする場合や初めてその業態で店舗を始める場合には、どのようなトラブルが発生するか見通しが立ちにくいもの。
一般客・著名人や同業者などを呼んだプレオープンであまりにも多くのトラブルが発生してしまうと、評判が悪い状態でグランドオープンを迎えることになり、プレオープンを実施したことがかえってマイナスになってしまう可能性があります。
こうした失敗の可能性がプレッシャーになってしまい、プレオープンの段階からスタッフが緊張してしまって、本来したかった改善点の確認ができないリスクもあります。
友人や家族など、優しい目で参加してくれる人を招待すれば、よりリラックスしてプレオープンを実施することができます。
スタッフの経験値なども踏まえて招待客を決定しましょう。
専門的で細かな改善点を確認したい場合:同業者
もし依頼できる相手がいるようであれば、同業者を招待してプロ目線から見た改善点について確認する機会としてプレオープンを活用するのも良いでしょう。
赤字を出し過ぎないように調整する
特にプレオープンに一般客を招待する場合には、グランドオープン後の通常価格よりも値引きをして入店を促すケースが多いでしょう。
プレオープンの際の商品提供価格の相場は、無料~通常価格の半額です。
しかし、無計画に安価な商品提供を行ってしまうと、初期に大きな赤字を抱えることとなってしまいます。
プレオープン中は「原価が高い商品の提供は控える」「オペレーションに不安があるメニューに限定して提供する」等の調整が必要です。
また、プレオープン中に無料で商品を提供した場合には会計のオペレーション確認ができなくなるので、注意が必要です。
招待客以外の来訪者にも丁寧に対応する
「友人・家族のみ」「著名人・インフルエンサーのみ」など招待客を絞って一般には開かない形でプレオープンを実施したとしても、店の賑わいを見て通りすがりの人が店に入れると勘違いしてしまうこともあります。
その際「まだ入店できない」と冷たく伝えてしまうと、グランドオープン前から店の評判が下がってしまうかもしれません。
プレオープン中はその旨を店頭に張り出して通常営業ではないと知らせておくほか、入店を断る際にも丁寧な対応を心がけましょう。
可能であればグランドオープンの予定日を伝えて、再度の来店をお願いすると良いでしょう。
まとめ~あらかじめ目的を洗い出しておき、有意義なプレオープンを実施しよう~

この記事では「プレオープン」という言葉の意味や「グランドオープン」との違い、プレオープンを実施する目的や注意点などについて解説しました。
・「プレオープン」とは本格的な開店前の試験的なオープンのことで本格的な開店のことは「グランドオープン」と呼ぶ
・プレオープンの主な目的は「オペレーションを確認し改善点を見つけること」と「店舗の宣伝をすること」
・プレオープンの注意点として「招待客は実施する目的に合わせて設定すること」「赤字を出し過ぎないように調整すること」「招待客以外の来訪者にも丁寧に対応すること」がある
実施する目的をはっきりさせた上で招待客や提供商品などを決めていけば、学びが多い有意義なプレオープンにすることができるでしょう。
準備を進めて行く前に、まずは目的の洗い出しから始めましょう。
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