【独立開業!創立費・開業費について解説】見こめる節税効果とは?

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「独立開業」創立費・開業費って?見こめる節税効果は?


【独立開業】創立費・開業費って?見こめる節税効果は?


会社の設立や店舗の開業には多くのお金がかかります。


一方でそれらを「会社を法人として登記するまでにかかった創立費」「開業準備のためにかかった開業費」として計上して節税に活用するというテクニックがあります。


どういった費用が創立費・開業費として扱え、どうすれば効果的な節税ができるのか詳しく解説していきます。



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    賃貸専門家:古川 真史

    資   格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士

  • 奈良在住25年以上。宅地建物取引士・賃貸経営管理士の資格保有。ルームアドバイザーとしてのキャリア18年以上の大ベテラン。不動産賃貸の関連はすべて媒介経験あり。奈良出身ではないのに奈良まほろばソムリエ検定(奈良通1級)取得する奈良への溺愛っぷり。奈良マニアの古川より独自な目線で賃貸情報を多数お届けします。



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    「創立費」「開業費」ってどんなもの?


    「創立費」「開業費」ってどんなもの?


    「新しく事業を始めよう」そう思った時に必要な段取り。


    例えばお店を構えて商売をしようと思うと、会社の設立や店舗の開業といった準備が必要です。


    その会社設立や開業にかかる費用は会計上「創立費」「開業費」といった分類で扱うことができ、法人でしたら法人税、個人事業主でしたら所得税の節税に活用することができます。


    まずは創立費・開業費の詳細について見ていきましょう。


    ①創立費

    創立費を簡単に言うと、会社を設立するにあたってかかった費用のことです。


    より詳しく言えば、会社を法人として登記するまでにかかった費用がそれにあたります。


    創立費として計上するには「その法人を設立するためにかかった費用」である必要があります。


    具体例としては以下の通りです。


    ・定款などの規則作成にかかった費用

    ・株式申込証・目論見書などの印刷にかかった費用

    ・会社設立までにかかった事務所の賃借料

    ・会社設立に向けての事務作業でかかった使用人の給料

    ・金融機関や証券会社の取扱手数料

    ・法人登記の際の登録免許税

    ・発起人に対する報酬


    内容の通り、創立費については法人を設立する場合に限定されるもので、会社を立ち上げず個人事業主としてやっていく場合は創立費として計上できるものはありません。


    法人・個人事業主ともに関連する内容は次の「開業費」です。


    ②開業費

    開業費について簡単に言うと、その名の通り「開業準備のためにかかった費用」のことです。


    法人の場合は「法人登記してから営業開始までにかかった準備費用」、個人事業主の場合は「開業までにかかったあらゆる準備費用」という区切りになります。


    どのような項目が開業費として計上できるかは法人と個人事業主で異なります。


    以下にそれぞれの具体例を挙げておきます。


    【法人の場合】


    ・開業に向けての広告宣伝を行うためにかかった費用

    ・名刺・印鑑などの製作にかかった費用

    ・消耗品の購入にかかった費用

    ・市場調査などにかかった調査費

    ・交際費や接待費

    ・通信交通費


    【個人事業主の場合】


    ・土地や建物の賃借料

    ・水道光熱費などの公共料金

    ・開業に向けての広告宣伝を行うためにかかった費用

    ・消耗品の購入にかかった費用

    ・従業員に支払う給料

    ・保険料

    ・通信交通費

    ・支払利子


    個人事業主については開業費として計上できる基準が法人に比べて緩やかなので、ここに挙げた以外にも様々な項目を開業費とできる可能性があります。


    法人については、開業費として計上可能な期間にかかった費用であっても、賃借料や水道光熱費など開業後も月々の支出として発生するものは開業費としては処理できず、その年度の経費としての扱いになります。






    創立費・開業費で効果的に節税するには


    創立費・開業費で効果的に節税するには


    創立費・開業費が大まかにどういったものかは理解していただけたと思いますので、ようやく本題です。


    事業開始までにかかった費用を創立費・開業費として計上することで節税に活用できると最初に申し上げましたが、これは一体どういうことなのかご説明しましょう。


    まず、創立費や開業費は「繰延資産」として扱うことができる、これがキーワードです。


    繰延資産(くりのべしさん)というのは、支出したことで得られる効果が支出した日から1年以上続く費用のことです。


    一度支出をしてから長い効果が続くため、支払った一時の費用として計上せずに一旦資産としてまとめて計上しておき、少しずつ時間をかけて費用として振り替えていく(=償却していく)ことができるという仕組みです。


    この場合は先にもう支払い自体は済ませているためニュアンスは異なりますが、あくまで会計上の扱いとしてローンの分割払いのようなイメージで考えていただくと分かりやすいかもしれません。


    会社の創立や開業の効果は、言ってみれば会社が続く限り持続すると考えることができるため、創立費や開業費を繰延資産として扱うことができるということです。


    繰延資産を償却する方法は2パターンあり、定められた期間で償却していく「均等償却」と、償却期間および償却額を任意で設定して償却していく「任意償却」から選択できます。


    創立費・開業費に関しては、均等償却の場合の償却期間は5年。いっぽう任意償却であれば期間は定められておらず、いわば好きな時に好きなように償却が可能です。ここが節税において非常に重要なポイントとなります。


    法人の場合は「法人税」、個人事業主の場合は「所得税」を毎年納める必要があります。


    償却した費用は「損金」または「経費」としてこれらの税額を減らすのに使うことが可能なのです。


    法人税も所得税も事業をして得られた利益に対して課税されるものです。


    つまり赤字決算であればその年の税額はゼロとなります。赤字の時に繰延資産を償却してもそもそも納めるべき税金が無いわけですから、節税という点においては全く効果なしと言えます。


    そこで任意償却という方法を使い、例えば事業をスタートさせたばかりで赤字の時には創立費・開業費といった繰延資産の償却はしないようにして、業績が黒字になってきたタイミングで償却をしていけば、繰延資産を効果的に節税に活用することができるわけです。






    創立費・開業費の対象外の項目に注意


    創立費・開業費の対象外の項目に注意


    最後に、注意点として「創立費・開業費としては認められない項目」について挙げておきます。


    ・取得価額がひとつあたり10万円以上の物品の購入費用(→固定資産として計上)

    ・販売する商品の仕入れにかかった費用(→売上原価として計上)

    ・フランチャイズの加盟金など後ほど返還されることになっている支出

    ・物件の敷金や礼金


    法人と個人事業主の開業費に該当する項目の違いと合わせて、思い違いのないよう気をつけておきましょう。






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    いかがでしたでしょうか。


    今回は事業のスタートに関わる「創立費」「開業費」の内容とその節税効果について見ていきました。


    これからご自身で事業を始めようとお考えの方の助けになれば幸いです。


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      賃貸専門家:古川 真史

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  • 奈良在住25年以上。宅地建物取引士・賃貸経営管理士の資格保有。ルームアドバイザーとしてのキャリア18年以上の大ベテラン。不動産賃貸の関連はすべて媒介経験あり。奈良出身ではないのに奈良まほろばソムリエ検定(奈良通1級)取得する奈良への溺愛っぷり。奈良マニアの古川より独自な目線で賃貸情報を多数お届けします。

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