【飲食店に定休日は必要なのか?】メリット・デメリットについて
飲食店に定休日は必要なのか
飲食店の中には、定休日がある店とない店が存在しています。
定休日を設けると顧客が離れてしまうのではないか、売り上げが減ってしまうのではないかと心配する人もいるでしょう。
そこで飲食店に定休日を設けるメリットやデメリットを紹介していきます。
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テナント情報に詳しいプロのポイント
賃貸専門家:古川 真史
資 格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士
奈良在住25年以上。宅地建物取引士・賃貸経営管理士の資格保有。ルームアドバイザーとしてのキャリア18年以上の大ベテラン。不動産賃貸の関連はすべて媒介経験あり。奈良出身ではないのに奈良まほろばソムリエ検定(奈良通1級)取得する奈良への溺愛っぷり。奈良マニアの古川より独自な目線で賃貸情報を多数お届けします。
主な定休日の決め方
飲食店の定休日の決め方は、店によって異なっています。
よくあるのは「曜日で決める」「隔週で決める」「閑散期に長い休みを取る」というパターンが多いでしょう。
曜日で決める
最も多い定休日の決め方が、曜日で決める方法です。
例えば毎週水曜日が定休日、毎週月曜日が定休日などです。
なぜ曜日で決めることが多いのかというと、顧客が覚えやすいからだと言えるでしょう。
毎週違う曜日が定休日だと、せっかく来たのに定休日だから食事ができないという事態になります。
そのため、顧客が定休日を覚えやすいということは、飲食店を経営する上でとても大切なことなのです。
隔週で決める
定休日を増やせば、営業日数が減るのでその分売り上げも少なくなることが多いでしょう。
そのため、定休日はなるべく設けたくないという人もいるでしょうが、年中無休では体力的に厳しいですし、アルバイトや社員を雇っていれば、労働基準法を守る必要があるので、無休で働かせることはできません。
自分も無休では厳しいけれど、定休日は増やしたくないという場合には、隔週で休みを決める方法もあります。
毎週第二月曜日と第四月曜日は定休日という感じの飲食店を見かけたことがある人もいるでしょう。
このような定休日の決め方も可能です。
閑散期に長い休みを取る
飲食店の中には、季節によって売れ行きが大きく異なる食品を取り扱っているところもあります。
例えば熱々の鍋料理を提供している店や、かき氷を提供している店です。
鍋料理は冬に食べられることが多いので、夏場は顧客の数が減少します。
一方でかき氷であれば、夏場は多く人が来店することが多い反面、冬場にかき氷を食べたいという人は少数なので、十分な売り上げを確保するのは難しいでしょう。
このような飲食店の場合、閑散期に長い休みを取り、書き入れ時は無休にするという方法もあります。
飲食店に定休日を導入するメリット
定休日を設けることで、いろいろなメリットがあります。
どのようなメリットがあるのかというと、「心身の疲れを取ることができる」「人件費や光熱費が掛からない」「労働基準法に触れずに済む」「従業員のシフトが組みやすい」などがあります。
心身の疲れを取ることができる
飲食店に定休日を設ける最大のメリットと言ってもよいのが、しっかりと休むことで心身の疲れを取ることができる点でしょう。
無休で働き続けると、体力的にもきつくなりますし、精神的にもきつくなります。
疲れている状態では、顧客においしい料理を提供するのが難しくなる可能性もありますし、過労で病気になる可能性もあるでしょう。
定休日を設け、しっかりと休むことで、万全の状態で仕事ができるようになります。
人件費や光熱費が掛からない
定休日を設けてしまうと、その日の売り上げは無くなってしまいますが、逆に人件費や光熱費を一切掛ける必要がないので、その分節約になります。
飲食店は顧客が快適に食事ができるように、寒いときや暑いときには冷暖房をしっかりと付けておく必要があります。
エアコンは電気を多く使用するので、電気代が高くなります。
料理をするためにはガスも必要不可欠ですし、料理によっては家庭用コンロよりも強い火力のコンロが必要になるので、ガス代も高くなるでしょう。
人を雇えば給料の支払いも発生するので、支払うお金を抑えられるのは大きなメリットです。
労働基準法に触れずに済む
日本には労働基準法という法律が存在しており、1週間に40時間以上働かせてはいけない決まりになっています。
また、1ヶ月で最低4日以上の休みを取らせることも義務付けられているのですが、労働基準法に触れると、最悪逮捕されてしまう可能性もあるので、経営者は必ず守る必要があります。
定休日を週に1日設けておけば、よほど長時間働かせない限り、労働基準法に触れることはないでしょう。
従業員のシフトが組みやすい
定休日を設けていなくても、労働基準法があるので、無理やりにでも従業員には休みを取ってもらうようになります。
そうすると従業員のシフトが組みにくくなってしまい、場合によっては暇なときに出勤して、忙しいときに休むという事態になりかねません。
その点定休日があれば、営業日に毎日出勤してもらうことも可能なので、シフトが組みやすくなるのです。
飲食店に定休日を設けるデメリット
飲食店に定休日を設けることにはいろいろとメリットもあります。
しかし、メリットがある反面、デメリットも発生してしまうのです。
どのようなデメリットが発生するのかというと、「定休日は売り上げが0になる」「顧客が他店に流れてしまう可能性がある」点でしょう。
定休日は売り上げが0になる
飲食店に定休日を設けるデメリットは、定休日には一切売り上げが確保できなくなる点です。
売り上げが0であっても、支出も0であれば特に問題はないでしょう。
しかし、賃貸の場合には定休日の分も家賃の支払いが発生していますし、減価償却費も掛かっているのです。
定休日にも支払いが発生しているということは、その他の営業日で巻き返しが必要になるので、あまり定休日を多くしすぎるのもよくありません。
顧客が他店に流れてしまう可能性がある
飲食店は全ての店舗が同じ定休日というわけではありません。
全く定休日を設けていない店もあれば、週に2日以上休みがある店もあります。
自分が運営している店が休みの日であっても、他の店が営業しているので、今まで固定客だった人が他の店の常連になってしまい、来店してくれなくなる可能性があるのがデメリットです。
定休日を導入するなら告知が大切
飲食店を経営する際に、定休日を導入するのであれば、顧客への告知がとても重要になります。
告知の方法はいろいろとあるのですが、主な方法としては「店内にポスターを貼って告知をする」「インターネットで告知をする」「来客に直接口頭で告知する」などがあります。
店内にポスターを貼って告知をする
最も一般的な告知の方法は、店内にポスターを貼ることです。
特に目に付きやすいのは、メニュー表の周辺やレジの周辺、出入り口の周辺でしょう。
顧客の目に必ず留まる場所を選んで告知しないと意味がないので、目立つ場所に大きな文字でわかりやすく記載するようにしましょう。
インターネットで告知をする
最近はホームページを掲載している飲食店もたくさんあります。
ホームページを持っているのであれば、トップページのわかりやすい場所に大きく掲載するとよいでしょう。
また、メールマガジンやLINEなどを利用しているのであれば、文面に定休日は何曜日と記載しておくとわかりやすいです。
来客に直接口頭で告知する
店に来店して食事をして言った顧客は、必ず支払いを行います。
支払いは最後にすることが多いので、会計のときに定休日は何日になりますなどと口頭で伝えるのもよいでしょう。
ただし、店によっては最初に食券を購入するシステムになっていることもあるので、このような店の場合には、食券の販売機に定休日を記載したポスターを貼り付けるのが最もわかりやすい告知の方法です。
【飲食店に定休日は必要なのか?】まとめ
飲食店に定休日を導入することで、しっかりと休むことができる、シフトが組みやすい、労働基準法に触れずに済むなど、たくさんのメリットがあります。
しかし、顧客が他店に流れてしまう可能性があるなどのデメリットも存在しているのです。
顧客をしっかりと確保するためには、定休日をきちんと知らせることが大切なので、ポスターや口頭、インターネットなどを活用して告知しておきましょう。
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テナント情報に詳しいプロのポイント
賃貸専門家:古川 真史
資 格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士
奈良在住25年以上。宅地建物取引士・賃貸経営管理士の資格保有。ルームアドバイザーとしてのキャリア18年以上の大ベテラン。不動産賃貸の関連はすべて媒介経験あり。奈良出身ではないのに奈良まほろばソムリエ検定(奈良通1級)取得する奈良への溺愛っぷり。奈良マニアの古川より独自な目線で賃貸情報を多数お届けします。