【駅近物件は徒歩何分まで?】飲食店出店で失敗しない立地選びのコツ!
飲食店の駅近物件は徒歩何分まで? 商圏範囲と立地別の集客対策を徹底解説

飲食店の出店を検討する際に多くの人が気にするのが「駅近物件は徒歩何分までを指すのか」という点ではないでしょうか。
一般的に駅近とは徒歩5分以内、多くても10分程度を意味し、特に飲食店や小売・オフィスなどのテナント物件では、単なる利便性にとどまらず集客力や認知度、収益性を左右する大きな要素となります。
駅の出口の位置や構造(地下・地上・複雑な通路)、階段やエレベーターの有無によっても体感距離は変わるため、実際に昼夜・平日休日を歩いて確認することが、飲食店にとって本当に価値ある駅近物件を見極める重要なポイントになります。
今回は駅近物件は徒歩何分までを指すのかについて、さらに駅近のテナント物件を利用するメリットやデメリットなどについても詳しく解説いたします。

-
テナント情報に詳しいプロのポイント
賃貸専門家:木原 一憲
得意エリア:奈良市
奈良での不動産キャリア25年以上の実績。これまで15,000人以上にお部屋を紹介。一人暮らしから家族向けまで幅広い賃貸情報に自信あり。休日は奈良の綺麗な街並みや歴史ある神社・仏閣、美味しい飲食店を巡ること。愛車はKawasaki。渡り鳥並みにズバ抜けた方向感覚を持ち、目印となる建物を伝えれば住所をピタリと一致させる特技あり。賃貸の専門家として様々なノウハウを仕入れ発信中。
徒歩圏内は半径500メートルが目安

飲食店の経営において商圏範囲を理解することは、立地戦略を立てるうえで欠かせません。
商圏範囲とは、自店舗を利用する可能性が高い顧客が生活したり、働いたりしているエリアを指します。
商圏範囲は都市部と郊外で大きく考え方が変わります。
都市部の場合、飲食店利用者の多くは徒歩で移動するため、一般的に半径500メートル程度が商圏の目安とされています。
不動産業界では徒歩1分を80メートルと換算するため、500メートル圏は徒歩5〜10分程度に相当します。
例えば回転率が重視されるラーメン店などであれば、オフィス街から徒歩10分以内に位置することで、ランチタイムの短時間に効率的な集客が可能になります。
逆に距離が離れると顧客が足を運びづらくなってしまうため、来店頻度に影響することもあります。
一方で郊外では移動手段が車中心となるため、徒歩圏の500メートルではなく、10分で移動できるおよそ5キロメートルが商圏範囲と考えられます。
また、郊外型の店舗では駐車場の有無や道路からの視認性も集客に直結する要素となりますので、休日のファミリー層や通勤途中のドライバーなど、来店する客層が都市部と大きく異なる点にも注意が必要です。
そのため郊外型の店舗では、徒歩圏を基準とした都市部の考え方に加え、一次商圏(近距離で安定的に利用が見込める範囲)と二次商圏(目的来店が期待できる広域範囲)を設定することが望ましいでしょう。
こうした視点を持つことで、立地に合った出店戦略を立てやすくなり、ターゲット顧客に届く集客施策を立てやすくなります。
駅近テナント物件のメリット

①集客力の高さ
駅近の立地は人の流れを自然に取り込みやすくなります。
通勤・通学者、駅利用者、買い物帰りの客など、多様な客層を複数の時間帯で獲得できる可能性があります。
さらに「駅に降りてすぐ見える」「駅の出口から見える動線上にある」物件は、視認性が高いため、飛び込み客も見込めます。
②認知度の向上
駅近テナントは、通行人・駅利用者の視線に触れる機会が極めて多いです。
看板・外壁・入口のデザインが良ければさらなる広告効果を期待できます。
また、SNSやレビューサイトでの写真映えする外観・ロケーションが口コミ拡散にもつながりやすく、宣伝コストを抑えつつ認知を広げられます。
③宣伝費用を抑えられる
駅近テナントは通行者・駅利用者が店を目にする機会が多いため、看板だけで大きな宣伝効果を得られることがあります。
チラシやポスティングを行う場合も、人の目に触れる頻度が高いため反応率が上がる傾向があります。
SNSとの親和性も高く「駅近」「駅から見える」「駅出口そば」という要素はアクセスがしやすいと評価されやすいです。
駅周辺には商業施設・オフィス・商店街など、飲食以外の用事で駅を訪れる人が多いため、それらの「ついで利用」を取り込めます。
買い物や仕事帰り、駅までの移動途中など、なんとなく立ち寄ってもらう機会が増えるため、固定客だけでなく新規客・間接客にも来店してもらいやすくなります。
駅近テナント物件の注意点・デメリット

①家賃・コストの高さ
駅近・繁華街・主要通り沿いなど条件が良い立地ほど賃料が高く、それに伴う固定費・管理料・共益費も高くなる傾向があります。
開業時の初期投資に加えて、契約更新料・保証金・敷金礼金など初期コストがかさむこともあります。
回転率・客単価・売上見込みを慎重に算出し、許容範囲かどうかを判断する必要があります。
②競合が多い
駅近テナントには飲食・物販・サービス業が集中しやすく、差別化が難しくなります。
また、新店が次々出店されることで供給が過剰になり、既存店の売上が分散するリスクもあります。
③環境・立地の物理的制約
同じ駅近でも「駅裏」「地下」「2階以上」「視認性が低い路地側」「出口から遠い」「階段・坂道が多い」など、人の動線やアクセス性にマイナス要素がある物件も多く存在します。
こうした制約があると、駅近というだけで集客が保証されるわけではなく、むしろ固定客の確保やリピーター維持に影響を与えることがあります。
そして家賃が高ければそれを回収できるだけの売上・客単価・客数が必要です。
駅近立地であっても、客単価を上げる戦略が取れない業態では採算が取れない可能性があります。
価格を上げると客離れを招くリスクもあるため、バランスが重要になります。
駅近テナントにこだわらず、郊外のテナントを選ぶ方法もある

駅前大通り沿いや、大型駅の主要出口付近は賃料が非常に高いです。
人気エリアでは坪単価が高く、高級感・ブランドイメージの強い内装・看板・照明などの設備投資が必要になることも多いため、初期資金や運転資金を多めに見積もる必要があります。
人通り・通行量・歩行者の滞在時間などが収益に直結するので、立地の中でも「通行量の多い道沿いで視認性が良い場所」が特に価値が高くなります。
しかし、駅から近くても駅裏・裏通り・出口から少し離れた位置だと賃料・地価の面で少し落ち着いた価格帯になります。
また、郊外の駅近であれば、駐車場付き・比較的広めのスペースが確保できることが多く、客単価を上げやすい業態(ゆったりくつろげる店・隠れ家風など)での出店が考えられます。
地価・建築コスト・諸条件を比較したうえで、コストを抑えながらも駅近の利点を活かせる立地を探すことが可能です。
【駅近物件は徒歩何分まで?】まとめ

飲食店の駅近テナントは一般的に徒歩5分以内、多くても10分程度までを指すことが多いです。
徒歩5分圏内は駅利用者の動線に含まれやすく集客力が高い一方、賃料や競合リスクも増します。
徒歩10分程度までなら商圏として認識されることが多く、立地や業態によっては十分に集客が可能です。
駅の種類・出口数・周辺施設・人通り、業態の特性、商圏の範囲などをあらかじめ具体的に想定し、戦略を持って物件を選ぶことが成功のカギになるでしょう。
奈良でのテナント物件をお探しなら賃貸のマサキにおまかせください。
関連記事

【奈良市で開業始めるなら狭小テナント】賃料相場や活用方法について≫

【飲食店に定休日は必要なのか?】メリット・デメリットについて≫

【開業に必要なのは?】初心者向けテナント契約の基本≫

【飲食店開業に向けての準備】必要物・確認ポイントを解説!≫

【賃貸テナントの選び方】新しく出店する際に気を付けること!≫

